幻のコーヒーと言われる「コピ・ルアック」については、度々取り上げているのですが、論旨がこんなだから、
→幻のコーヒー「コピ・ルアック」のこと:Cafe GIGLIO Blog
実際に入手するには至っておりませんでした。
で、今回お客様が「コピ・ルアック、お土産でもらったから飲んでみようよ!」と持ってきてくださったので、一緒に飲んでみました。
バルブ付きの袋に入っていました。
200グラムです。
ローストはミディアムと書いてあって、焼色は薄いですね。
さっそく淹れてみましたが、インドネシアからのお土産として買ったものなのでしょうから、当然鮮度は望めません。
思った通り、まるで膨らまないところをなんとか抽出して、持ってきてくださったお客様にお出しすると「酸っぱい!」と悲鳴が。
飲んでみたら本当に酸っぱかったです。
膨らまなかったところからみて、多少の酸化も疑えますが、焙煎の浅さが主要因と思われます。
しかしお客さんの評価は、
「コピ・ルアックって酸っぱいんだー」
と。
まあ、そうなりますよね。
おそらくマンデリンだって、この焙煎度なら多少は酸っぱくなるでしょうが、きっとここまでではないでしょうから、酸味系の豆と言って間違いではないでしょう。
しかし問題はそこではないのです。
このコピ・ルアックというコーヒーが幻のコーヒーと呼ばれるのは、森のグルメ、ジャコウネコがおいしいコーヒーチェリーだけを選んで食べるため、その糞から取り出されたコーヒーチェリーの種子=コーヒー生豆も高品質である、というところにあります。
また、消化のプロセスで独特の香りが、などという宣伝文句を聞いたことがありますが、そのどちらの要素も残念ながらこのコーヒー豆から感じることはできませんでした。
あまりにも残念な味で、納得がいきません。
このようなコーヒーが幻のコーヒーなどといって、世界中で珍重されるなどということがあるでしょうか。
もしかしたらこの焙煎度の豆で味の評価を下すのは、フェアでないかもしれない。
少量の再焙煎は、うちの5Kg釜では難しいのですが、何か方法を模索してみようかと今考えています。
※2016.7.20追記
結局、ハゼ音を頼りに5kg釜で追い焙煎してみました。
少量焙煎は現物が目視できないので、ちょっと追い込めなかったですが酸味は消すことができました。
抽出の時の膨らみも復活できたので、味の判別に足る焙煎度になったと思います。
味は、ちょうどうちで扱っている「パプアニューギニア・シグリAA」と同じような感じで、そういう意味ではブルマン系の味ということになりますね。