札幌市民としても、カフェジリオ店主としても大いに感謝申し上げる次第だ。
しかし、大変申し訳無い気持ちもある。
数年前、そのお客様が札幌市の肝いりでやっているレンタル・サイクル「えきチャリ」を利用して市内観光なさった際、なんと真駒内に向かう途中で、警察に職質をかけられたそうなのだ。
そのような職質は、通常盗難自転車を疑うために行うものだと思うが、えきチャリには遠目からでもわかるステッカーが貼ってあり、実際職質をかけてきた警官も認識をしていたそうだ。
えきチャリが盗まれたという届け出でもあったのかと思い、警官に聞いても、別にそういうわけでもないとのこと。
むう。観光都市を目指す札幌市の警察が観光客を不愉快にしてどうするのだろうか。
近所のスーパーに向かう途中、黄色から赤信号に変わる間際に停車しようと減速した車を対向車線から追い抜いて赤信号の交差点に突っ込んでいった車がいた。
舗道から見ていても身の危険を感じるほど、切迫した追い抜き行為だった。
スーパーに着くまでに前照灯が片側切れている車を2台見かけた。
ざっと7割ほどの自転車が車道を逆走していった。
Uターン禁止の上り下り4車線の幹線道路を道幅フルに使ってUターンしたタクシーがいた。
その広い道路の信号のない箇所を、覚束ない足取りで走って渡る高齢者を二人見た。
マンションの駐車場に停めるために短い距離ではあるが交差点近くの道路を逆走してあわや対向車と正面衝突か、という現場を見た。
スーパーの駐車場を通りすぎてしまって、バックで入り口まで戻ろうとした車が、後続車に追突された。
うん、今日はちょっと変なシーンに多めに行き当たった気もするが、どれもよく見るシーンではある。
東京で運転をおぼえた自分には札幌の道路はとても怖くて、他にもいろいろ理由はあるが、僕は車を手放してしまった。
交通事故死日本一も至極当然の帰結だと思う。
そしてそれを変えていく手段は、警察署の窓に安全運転のポスターを貼ることではなく、ましてや観光客の使う自転車をチェックすることでもないはずだ。
その常連さんも札幌が大好きで、長い休みの度に静岡から札幌に小旅行にいらっしゃっているのだ。
その大の札幌ファンに自信をもって「また来て下さい」と言える街にしたいよね、ぜひ。