2017年7月7日金曜日

札幌市の国際会議場新設案件に寄せて

今朝の北海道新聞朝刊に、パークホテルに国際会議場を設置する構想が載っていた。

















MICEの誘致が目的らしい。
MICEというのは、官公庁のHPに、こう説明されている。
企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(インセンティブ旅行)(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字のことであり、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称です。
つまり札幌市主導で、民間企業であるパークホテルに、MICE誘致を見越した協業をもちかけている、ということなのだろう。高層階から観る中島公園の景観は見事で、本案件の候補地としては申し分ない。
観光業というのは本来集客装置で、集まった人々が消費する産業がセットになっていなくてはならないが、その受け皿として「ススキノ」という飲食店街をセットできるのも、確かに目的に適っていると思われる。


札幌市はこのような官民協業には実績があって、北海道日本ハムファイターズの誘致はその最も成功した例のひとつだと思う。

気になるのは、その2001年から16年も続いた協業がここにきて、ほぼ確実に終焉を迎えるのが決まっているということだが、これもファイターズの集客力が企業の投資を促すほどに成長したという証で、札幌市が目指したプロスポーツの誘致による地域活性が成功をおさめたことを示している。

その意味では、多少広さが希望に合わないからといって、北広島市に本拠を移すというのは少し商業人としての仁義に欠けているのでは、と思わなくもないが、その非情さもまた現代のビジネス的ではある。

このような協業は、こうした先の読めなさと常に背中合わせだ。
現場でこういうタフな交渉ができる人材を、役所が採用できているか、また育成できているか、が成功の鍵を握るような気がする。

2 件のコメント:

  1. 企業誘致が、本来の思惑通りに進む保証は皆無、関西空港周辺地に企業誘致エリアタウンを作るも、利便性が悪すぎて、計画倒れに。三重県では、チャープの最新式液晶パネル工場を亀山に作るも、シャープ自体が傾く羽目に、色々失敗例や、10年後の見通しの甘さから、世の中の流れに沿わない。札幌の誘致もしっかり計画が将来、継続するか、フレキシブルな対応がとれるかにある。と考える。

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    1. なるほど。そういう意味では札幌は他地域に較べるとうまくやれているようですね。ファイターズそのものは事業として成功していますからね。札幌市民としては、せっかく出来たご縁ですし、今後もうまくいくようにこれからも応援していきたいです。

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