2013年2月22日金曜日

ヒッコリー・ハウスのユタ・ヒップ vol.1


今日のカフェジリオ・ミュージックは少し古めのジャズで。
ヒッコリー・ハウスのユタ・ヒップ vol.1です。

ジャズ評論家レナード・フェザーが、ドイツのデュースブルクという街で見つけたピアニスト。

この時の様子をレナードは「洞窟のようなクラブへの階段を降りると、5人の若者が演奏していた。赤い髪の少女が奏でるピアノは、長年ナチズムや戦争に苦しんだ国のものとは思えない素晴らしいリアル・ジャズだった。」と書いています。

なんかビートルズみたい。

で、彼はさっそくアメリカのレコード会社に売り込むべく、フランクフルトでデモ音源を録音。
この時の録音の8曲がBlueNoteから、4曲がMGMからリリースされます。
契約を継続したのはBlueNoteで、創業者のアルフレッド・ライオンがベルリン出身なのも関係があるのかもしれません。
で、このCDのリリースとなるわけです。
このCDの冒頭レナード自身がユタを聴衆に紹介するMCも収録されています。

当時の評論家の仕事っぷりが、いいですね。
やはりプロというのは口だけじゃなくて、行動が伴ってこそかな、という気がします。

演奏が始まると、二曲続けて哀愁ただよう短調の曲が香ばしくも力強いタッチで奏でられる。
ことにディア・オールド・ストックホルムは必聴で、マイルズやジョン・ルイスなどの有名な演奏とはテーマメロディの解釈が異なっていて、一聴同曲とは思わなかった。

ふーん。これがヨーロッパの中から見たストックホルムかあ、なんてこの間買ったスウェーデンのアンプから出てくる音に浸っております。

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